敏感肌・アトピー・アレルギー性皮膚炎の原因
敏感肌とは
皮膚の持つ自然な抵抗力
皮膚の表面には角質層という死んだ細胞で覆われている「垢の層」が存在します。 角質層を構成する角質細胞は、ケラチンという繊維性たんぱく質でできており、 硬く強じんで化学物質や他の外的刺激に強い抵抗性をもっています。
この角質層が皮膚の内部を守る防壁としての役割を担っているのですが、簡単にいうと、 心臓や肺が肋骨に守られているように、角質層は皮膚の内部を守る「皮膚の肋骨」的な役割を果たしているのです。
また、その角質層の表面には皮脂膜(「肌を保護する」「角質層内の水分の蒸発を防ぐ」 「皮膚表面を弱酸性に保つ」などの働き)という天然の保護膜(保護クリーム)が存在しますが、 この皮脂膜を上手く作ることができないと、皮膚表面は水分不足で肌荒れが起こり、 外的刺激などに過敏に反応するようになり、肌を痛めやすく、また、皮膚表面を健康な弱酸性に保つことができなくなります。 車で例えれば、ワックスのかかっていないボディーのように無防備な状態に肌がなってしまっているということです。

このように、肌にはもともと外的刺激から保護するための能力が備わっているのですが、 様々な要因でこのような防御機能が弱まると、外的刺激因子の影響を受けやすい「敏感肌」という肌質となってしまいます。 また、基本的な生活習慣や環境の変化、過度のストレスなどが要因となり、敏感肌へと移行してしまうケースも多いようです。

「敏感肌」という肌質を定義づけるとすれば、一般の人が何らかのものを肌に塗ったとしても、何の障害も起こすことのない物質にも、 接触性皮膚炎を起こしやすく、痒み、ほてり、痛み、湿疹などの症状が現れる、 皮膚の持つ自然な抵抗力が弱くなった肌のことだと言えるでしょう。

皮膚カブレについて
一時刺激性・アレルギー性接触性皮膚炎
カブレは外的刺激因子が直接触れて起こるため、「接触性皮膚炎」といわれていますが、発生機序により、 一時刺激性接触性皮膚炎 と、アレルギー性接触性皮膚炎 とに分けられます。


一時刺激性接触性皮膚炎
作用の強い酸やアルカリなどの化学物質、毒性のある植物や昆虫、肌質に合わない化粧品、有害な太陽光線などが接触毒にあたります。 例えば、「うるしにまけた。」「やまいもが皮膚について痒い。」「口紅で唇が荒れた。」「香料や色素の影響で肌が荒れた。」 「パーマ液でかぶれた。」などの事項は、一時刺激性接触性皮膚炎の症状にあてはまります。


アレルギー性接触性皮膚炎
ある特定の物質にのみ過敏な反応を示すことを「アレルギー性接触性皮膚炎」、あるいは「抗原抗体反応性接触性皮膚炎」といいます。
これは、原因物質(抗原)に対して抗体を持っている特別の人にのみ起こるものですが、一度の接触では起こらず、 刺激が何度か繰り返されているうちに起こるため、原因が思い当たらないことが多いのが特徴です。
例えば、花粉に対して抗体を持っている人は、その花粉の影響が強い季節に肌に花粉が付着することで、 アレルギー性接触性皮膚炎を発症します。また、ピアスやネックレス、指輪などの金属に対して発症する皮膚炎や、 化学繊維の衣類などによる皮膚炎なども、アレルギー性接触性皮膚炎の代表的な症例です。

アトピー性皮膚炎
アトピーはラテン語の「A・TOP・Y=非定型な」を語源とし、まとまりがなく分かりにくい あるいは 奇妙な、といった意味合いの言葉のようです。
アトピー性皮膚炎は一時的な湿疹やカブレとは異なります。 一般的には「おもにかゆみのある湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す病変」と定義されています。
  • 1.かゆみがある
  • 2.特徴的な皮疹( 皮疹は湿疹病変 )
急性 慢性
紅斑(こうはん=皮膚が赤くなる)
湿潤性紅斑(しつじゅんせいこうはん=ジクジクと赤くなる)
丘疹(きゅうしん=細かいブツブツがある)
漿液性丘疹(水分を含む細かいブツブツがある)
鱗屑(りんせつ=皮がカサカサとむける)
痂皮(かひ=かさぶた)
湿潤性紅斑、鱗屑、痂皮
苔癬化(たいせんか=皮膚が厚くなる)病変
痒疹(ようしん=ドーム状に盛り上がるかゆいしこり)

小児アトピーの特徴
生まれたての赤ちゃんや幼児がアトピー性皮膚炎を起こす原因物質として、 食物アレルギーによる影響などで発症するケースが非常に多く見られます。
また、皮膚が未発達で刺激因子の影響を受けやすく、症状を悪化させやすいということもあります。
食物アレルギーでは、日本人の場合、卵、大豆、牛乳が三大アレルゲンと言われています。 こうした食物アレルギーは、消化器が十分に発達していない乳幼児に多く見られ、 成長につれて消化器の免疫機構が発達してくると少なくなります。 したがって、大人のアトピーに食物アレルギーの関わりは浅いと考えられます。 私見ではありますが、ただでさえ免疫機構が未発達である乳幼児を母乳でなく粉ミルクで育てることが多くなっており、 こういったことが更に小児アトピーを増やしている原因のひとつになっているのではないかと思われます。
また参考例ではありますが、両親のどちらかがアトピー体質であった場合は約60%、 両親ともにアトピー体質であったならば、おおよそ80%の確率でアトピー体質になるとも言われています。

大人のアトピー性皮膚炎の特徴
アトピー性皮膚炎の多くは、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎、小児ぜんそくなどのアレルギー性の病気を起こしやすい、 いわゆるアトピー素因を持っている人に起こります。
大人のアトピー性皮膚炎は大きく分けて2つのタイプがあります。
ひとつは、子供の頃に発症し、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら大人になっても持ち越すタイプ。 もうひとつは、もともとアトピー素因がありながら子供のうちに発症しないで、成長してから突然に発症するタイプです。 このような大人になってから突然発症する場合は、何らかの影響を受け、カブレなどが起きたというのがきっかけになっている場合が多いようです。

アレルギー反応を起こす原因物質
アトピーが増えている原因のひとつにあげられるのが、生活環境の変化にともない、敏感な肌を刺激する物質が増えていることです。 大気汚染や、ダニやカビが繁殖しやすい気密性の高い建物、洗剤や化粧品、衣類、あるいは食品に添加される化学物質の増加、

アトピー性皮膚炎の特徴は敏感な肌
アトピー性皮膚炎の人の肌の特徴は、ひとことで言えば強度の敏感肌です。
外的刺激から皮膚を保護する能力が低下しているためにいろいろなトラブルが起こりやすくなっています。 皮膚表面の防壁の役割を果たしている角質細胞にも規則性がなく、皮膚表面は常にカサカサした感じで、 角質細胞と角質細胞の間が大きく、刺激因子の影響を受けやすくなっています。
このような肌は摩擦にも非常に弱く、汗や汚れなどもたまりやすくなります。 さらに、皮脂分泌量なども少なく、角質層の表面に形成されるべき皮脂膜も不十分で、水分の蒸発を防ぐことができません。 そのために皮膚は常に乾燥がちでかゆくなりやすい状態です。
このように、皮膚の防御機能が弱く敏感になっているのがアトピー性皮膚炎の特徴です。

敏感肌・アトピー・アレルギー性皮膚炎の対処法
日常生活においての注意点

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